251: 名無し 2005/11/17(木) 16:31:02
「スポーツカード・マガジンNo.51」に小川洋子のインタビューが載ってるよ。
息子が野球カードコレクターなんだって。
それで「博士―」の中で野球カードが登場するんだね。
このあいだ中野ブロードウェイの2階で中古が300円くらいで売ってたよ。
息子が野球カードコレクターなんだって。
それで「博士―」の中で野球カードが登場するんだね。
このあいだ中野ブロードウェイの2階で中古が300円くらいで売ってたよ。
247: 名無し 2005/10/28(金) 22:45:39
今日東京国際映画祭で見てきた
映画は博士の記憶障害の意味があまり無い。
映画は博士の記憶障害の意味があまり無い。
248: 名無し 2005/10/31(月) 19:39:30
>>247
その映画祭で映画を見た、原作既読の知り合いは
「映画は原作読まないで見た方が良かったかも。」
と感想を言ってたんだが、やはり別物って事か・・・。
その映画祭で映画を見た、原作既読の知り合いは
「映画は原作読まないで見た方が良かったかも。」
と感想を言ってたんだが、やはり別物って事か・・・。
282: 名無し 2005/12/12(月) 23:40:57
文庫の藤原先生の解説、いいなと思った。小川氏の人柄が伝わってほのぼの。
映画のキャスティングは最初驚いたけど、
帯の写真を見たらだんだんしっくりくるようになった。
深津絵里の、エプロンとかカーディガンの野暮ったいようで可愛い着こなしがいい。
ルートをおんぶしてる寺尾博士もいいかもと思えるようになってきた。
「阪神戦を博士とわたしとルートで観戦」のシーンはどう撮ったんだろう…。
映画のキャスティングは最初驚いたけど、
帯の写真を見たらだんだんしっくりくるようになった。
深津絵里の、エプロンとかカーディガンの野暮ったいようで可愛い着こなしがいい。
ルートをおんぶしてる寺尾博士もいいかもと思えるようになってきた。
「阪神戦を博士とわたしとルートで観戦」のシーンはどう撮ったんだろう…。
322: 名無し 2005/12/17(土) 13:50:17
>>282
「阪神戦を博士とわたしとルートで観戦」のシーンはどう撮ったんだろう…。
思った。球場と球団を借りて観客集めてロケをしたんだろうか。
映画、どこを使ってどこを使わないのかすごく気になる。
家政婦が深津絵里・未亡人が浅岡ルリ子っていい配役だわー。
「阪神戦を博士とわたしとルートで観戦」のシーンはどう撮ったんだろう…。
思った。球場と球団を借りて観客集めてロケをしたんだろうか。
映画、どこを使ってどこを使わないのかすごく気になる。
家政婦が深津絵里・未亡人が浅岡ルリ子っていい配役だわー。
283: 名無し 2005/12/13(火) 05:56:38
文庫でる前にちらっとみて難しそうとか思ったけど、
私も文庫本の帯みて思わず買った。買ってよかった。
帯みる限りでは映画も楽しみ
私も文庫本の帯みて思わず買った。買ってよかった。
帯みる限りでは映画も楽しみ
284: 名無し 2005/12/13(火) 14:00:13
あまり期待はしてないけど、映画は映画で見ちゃいそうだな。
映像になった方がより物悲しさを誘うシーンもありそうだし。
博士にくっついてるメモとかね。
映像になった方がより物悲しさを誘うシーンもありそうだし。
博士にくっついてるメモとかね。
285: 名無し 2005/12/13(火) 21:37:52
たしかに!映画だと悲しい感じになって泣いちゃいそうだ。
287: 名無し 2005/12/15(木) 00:13:25
今読みオワタ。一気に読んだ。
前から買おうと気にはしてた作品だったけど
文庫になったら…と待ってて今日発見して速攻買った。
すごく気持ちが優しくなるような本だった。
が、なぜ博士はルート及び子供には格別の愛情表現を示したのか、
その理由付けのようなエピソードも欲しかった。
何か理由が隠されているはず。
それがいつ出てくるか待ちながら読んでたら終わってしまった。
自分が親と早く死に別れたからなのか?と考えたりするけど…
あと映画の博士役は寺尾さんピッタリだと思う。
前から買おうと気にはしてた作品だったけど
文庫になったら…と待ってて今日発見して速攻買った。
すごく気持ちが優しくなるような本だった。
が、なぜ博士はルート及び子供には格別の愛情表現を示したのか、
その理由付けのようなエピソードも欲しかった。
何か理由が隠されているはず。
それがいつ出てくるか待ちながら読んでたら終わってしまった。
自分が親と早く死に別れたからなのか?と考えたりするけど…
あと映画の博士役は寺尾さんピッタリだと思う。
289: 名無し 2005/12/15(木) 11:47:51
すごい読みやすい作品ですな。
本屋大賞受賞するのが分かる。
万人うけしそうな感じが。
本屋大賞受賞するのが分かる。
万人うけしそうな感じが。
447: 名無し 2005/12/19(月) 20:59:17
デビューまもない頃から小川洋子ファンで、
ほとんど読んでるけど・・・・・
正直、これはいまいちでした。。
なんでこんなに一般ウケしてるんだろ。
ほとんど読んでるけど・・・・・
正直、これはいまいちでした。。
なんでこんなに一般ウケしてるんだろ。
448: 名無し 2005/12/20(火) 00:10:20
今まで書き続けてたテーマが完成したようだったから最高傑作と呼ばれる
冷たさや残酷さがなくなって静謐さと優しさが残ったから売れる
冷たさや残酷さがなくなって静謐さと優しさが残ったから売れる
449: 名無し 2005/12/20(火) 01:16:27
>>447
>なんでこんなに一般ウケしてるんだろ。
「妊娠カレンダー」とかに比べたら
よっぽど一般ウケしそうなテーマの作品ではあると思うけど。
どっちが優れているとかではなくてね。
>なんでこんなに一般ウケしてるんだろ。
「妊娠カレンダー」とかに比べたら
よっぽど一般ウケしそうなテーマの作品ではあると思うけど。
どっちが優れているとかではなくてね。
450: 名無し 2005/12/22(木) 23:55:59
『博士の愛した数式』も嫌いではないんだけど
私が小川洋子に求めるのはこういうのじゃないんだよな。
この作品以降、路線変更しちゃうんだろうか。
以前のような、気持ち悪い作品も書いて欲しいなぁ。
『妊娠カレンダー』は最高だった。
私が小川洋子に求めるのはこういうのじゃないんだよな。
この作品以降、路線変更しちゃうんだろうか。
以前のような、気持ち悪い作品も書いて欲しいなぁ。
『妊娠カレンダー』は最高だった。
451: 名無し 2005/12/23(金) 12:22:53
『博士』の隣に『貴婦人Aの蘇生』が並んでいたので一緒に買ってきた。
これは良かったなあ。これが小川洋子だよ。
一般ウケはしないだろうけどw
妊娠カレンダー良かったよね。
これは良かったなあ。これが小川洋子だよ。
一般ウケはしないだろうけどw
妊娠カレンダー良かったよね。
464: 名無し 2006/01/09(月) 02:50:25
大学の教授がオイラー公式ほど素晴らしいものは無いって言ってたな。
(e^πi)+1=0
小学校で初めて習う「1」
中学校で初めて習う「π」
高校で初めて習う「i」
大学で初めて習う「e」
数学を一つ一つ習ってきて初めて知りえる美しい公式だとさ。
(e^πi)+1=0
小学校で初めて習う「1」
中学校で初めて習う「π」
高校で初めて習う「i」
大学で初めて習う「e」
数学を一つ一つ習ってきて初めて知りえる美しい公式だとさ。
467: 名無し 2006/01/10(火) 19:03:32
>>464
「e」は数Ⅲででてきます。
「e」は数Ⅲででてきます。
469: 名無し 2006/01/10(火) 20:08:35
高校までの数学でオイラーの公式は理解可能なはずなのに、
なぜか高校ではオイラーの公式は普通教えない。
高校生全員にオイラーの公式の意味を完全に理解させることを
数学教育のひとつの目標にすべき。
なぜか高校ではオイラーの公式は普通教えない。
高校生全員にオイラーの公式の意味を完全に理解させることを
数学教育のひとつの目標にすべき。
470: 名無し 2006/01/12(木) 22:41:14
>>469
そりゃむつかしい。
ベルヌーイ流でsin xとcos xを級数展開し、
オイラー流でe^xを級数展開し、
xにiπをムリヤリ代入するくらいでがせいぜいじゃない?
そのムリヤリの代入が正当であることを高校生に教えるのは
ちょっと無理っぽいのでは?
そりゃむつかしい。
ベルヌーイ流でsin xとcos xを級数展開し、
オイラー流でe^xを級数展開し、
xにiπをムリヤリ代入するくらいでがせいぜいじゃない?
そのムリヤリの代入が正当であることを高校生に教えるのは
ちょっと無理っぽいのでは?
480: 名無し 2006/01/18(水) 00:27:50
妊娠カレンダーの登場人物の姉のセリフ、何かヘン!
いくらマタニティブルーだからって、
妹にあんな甘ったらしい少女マンガに出てきそうなセリフ言うか!?
現実味なくて気持ち悪い…
いくらマタニティブルーだからって、
妹にあんな甘ったらしい少女マンガに出てきそうなセリフ言うか!?
現実味なくて気持ち悪い…
481: 名無し 2006/01/18(水) 00:36:23
同感
482: 名無し 2006/01/18(水) 00:47:01
>>480
そういう気持ち悪さを描きたかったんだと思うけど。
そういう気持ち悪さを描きたかったんだと思うけど。
483: 名無し 2006/01/18(水) 01:02:28
>>480
482も言ってるけど、
あれはリアリティーを追求した人物造形じゃないから。
482も言ってるけど、
あれはリアリティーを追求した人物造形じゃないから。
485: 名無し 2006/01/18(水) 10:43:17
>>482-483
意味不明。
幻想的な小説ならともかく、
観察日記みたいな作品だっただろ。
リアリティは必要不可欠。
意味不明。
幻想的な小説ならともかく、
観察日記みたいな作品だっただろ。
リアリティは必要不可欠。
488: 名無し 2006/01/18(水) 16:13:18
>>485
あれはリアルな観察日記ではないだろ。
他二編と同じように
「日常の中に潜んでいそうな非日常」を書いてるんだと思うぞ。
そもそも小川洋子自体がリアルな現実を書く作家ではない。
あれはリアルな観察日記ではないだろ。
他二編と同じように
「日常の中に潜んでいそうな非日常」を書いてるんだと思うぞ。
そもそも小川洋子自体がリアルな現実を書く作家ではない。
492: 名無し 2006/01/20(金) 06:26:53
妊娠カレンダーはキモいと言われてナンボの作品だよな。
反対に「全然気持ち悪くなかった」といわれたら
あの作品自体が失敗作ってことになる。
反対に「全然気持ち悪くなかった」といわれたら
あの作品自体が失敗作ってことになる。
491: 名無し 2006/01/18(水) 23:42:11
貴婦人Aが、小川洋子にしては現実的な話だったんで驚いたのを憶えてる
499: 名無し 2006/01/21(土) 03:10:52
今日買って、一気に読んだ。
なんてことないシーンで泣けた。
静かで端正な良い作品だと、素直に思ったよ。
俺の脳内では
30年代の東京、博士=宇野重吉、監督=小津安二郎だった。
なんてことないシーンで泣けた。
静かで端正な良い作品だと、素直に思ったよ。
俺の脳内では
30年代の東京、博士=宇野重吉、監督=小津安二郎だった。
507: 名無し 2006/01/23(月) 01:29:31
読んだー。
とにかく「あざとさ」が目に付いて俺はだめでしたー。
あと、要素が多すぎかなと。
精神疾患ネタ、母子家庭ネタ、家政婦ネタ、数学ネタ、阪神ネタ。
どれも中途半端に詰め込んでてどこに注目していいのかわからないというか、
作者がどこを読んで欲しいのかわからなかった。
とにかく「あざとさ」が目に付いて俺はだめでしたー。
あと、要素が多すぎかなと。
精神疾患ネタ、母子家庭ネタ、家政婦ネタ、数学ネタ、阪神ネタ。
どれも中途半端に詰め込んでてどこに注目していいのかわからないというか、
作者がどこを読んで欲しいのかわからなかった。
529: 名無し 2006/01/26(木) 20:53:41
泣ける。
なんか、いいね。理系でひねくれ者の俺だけど素直に感動した。
なんか、いいね。理系でひねくれ者の俺だけど素直に感動した。
537: 名無し 2006/01/28(土) 19:18:37
博士は義姉と不倫関係にあったんだろうか
538: 名無し 2006/01/28(土) 22:48:19
>>537
私は、不倫ではなくて、昔は(今も)愛し合っていたけど
何か家庭の事情とかでお兄さんと結婚することになっちゃった、とか
お兄さんとは政略結婚で、お嫁にきてから弟と愛し合ってしまった、
とか考えてたけどどうなんだろう??
あ、後者は不倫になるか…
私は、不倫ではなくて、昔は(今も)愛し合っていたけど
何か家庭の事情とかでお兄さんと結婚することになっちゃった、とか
お兄さんとは政略結婚で、お嫁にきてから弟と愛し合ってしまった、
とか考えてたけどどうなんだろう??
あ、後者は不倫になるか…
539: 名無し 2006/01/28(土) 22:55:39
お兄さんが死んで残された2人で暮らしていたら自然と愛情が芽生えてきたが
仮にも義理の姉であるがために許されない関係なのかと思ってたが
・・・どうかな
仮にも義理の姉であるがために許されない関係なのかと思ってたが
・・・どうかな
540: 名無し 2006/01/29(日) 01:54:07
>>538だと小川のテイストに合わないと思う。
自分は>>539派だな。
自分は>>539派だな。
562: 名無し 2006/02/02(木) 17:29:30
大分前に読んだけど、どこがいいのかわからんかった
淡々としてる話だなぁって感じ
映画化したり文庫100万部突破には驚いた
淡々としてる話だなぁって感じ
映画化したり文庫100万部突破には驚いた
583: 名無し 2006/02/03(金) 00:38:09
いま読み終わりました。
サクサク読めて、さぁクライマックス・・・あれ、終わり?え?
となりました。うーん、なんでしょうね、これは。
純文にしては浅すぎ、エンタメにしては薄すぎ。
作者の意図が見えません。
サクサク読めて、さぁクライマックス・・・あれ、終わり?え?
となりました。うーん、なんでしょうね、これは。
純文にしては浅すぎ、エンタメにしては薄すぎ。
作者の意図が見えません。
584: 名無し 2006/02/03(金) 00:55:05
記憶障害の人と周囲の人の生活を、
無理に劇的なものにせず淡々と描いているのがいいんじゃないか。
確かに俺も「妊娠カレンダー」とかの方が好きだが、
「博士~」には「博士~」なりの良さがある。
無理に劇的なものにせず淡々と描いているのがいいんじゃないか。
確かに俺も「妊娠カレンダー」とかの方が好きだが、
「博士~」には「博士~」なりの良さがある。
585: 名無し 2006/02/03(金) 01:03:24
>>584
この作品が好きな人を否定はしませんけど
こんなに優しい好々爺は、現実にはいないし
こんなに素直な少年は、現実にはいないし
こんなに純真な29歳も、現実にはいないし
あまりに現実離れした人物達のおとぎ話という感じで
それを淡々と見せられても、わたしは何の感慨もわかなかったです。
スレすぎ?
この作品が好きな人を否定はしませんけど
こんなに優しい好々爺は、現実にはいないし
こんなに素直な少年は、現実にはいないし
こんなに純真な29歳も、現実にはいないし
あまりに現実離れした人物達のおとぎ話という感じで
それを淡々と見せられても、わたしは何の感慨もわかなかったです。
スレすぎ?
615: 名無し 2006/02/08(水) 14:46:38
小川洋子はデビュー作品からずっと読んでいました。
特に好きな作品は「密やかな結晶」「薬指の標本」のあたりです。
「博士の愛した数式」はどうしても好きになれない作品です。
読み終えた感想→「日和(ひよ)った話書きやがって」
感動させよう、うける<いい話>を書こうという雰囲気、
中途半端なハッピーエンドが鼻についてしまうのです。
作者にはそういう意図はないのかもしれませんが。
スティーブン・キングの作品でも、悪夢のどん底救い無しの話と
「グリーン・マイル」のような<良い話>とでは作品の趣が違います。
急に売れるようになった頃のエレファントカシマシとか。
大衆受けする作品が悪いとは言いませんが、
そうではない以前の作品の方がずっと好きなんです。
特に好きな作品は「密やかな結晶」「薬指の標本」のあたりです。
「博士の愛した数式」はどうしても好きになれない作品です。
読み終えた感想→「日和(ひよ)った話書きやがって」
感動させよう、うける<いい話>を書こうという雰囲気、
中途半端なハッピーエンドが鼻についてしまうのです。
作者にはそういう意図はないのかもしれませんが。
スティーブン・キングの作品でも、悪夢のどん底救い無しの話と
「グリーン・マイル」のような<良い話>とでは作品の趣が違います。
急に売れるようになった頃のエレファントカシマシとか。
大衆受けする作品が悪いとは言いませんが、
そうではない以前の作品の方がずっと好きなんです。
616: 名無し 2006/02/08(水) 16:18:45
わたしはこの本は傑作だと思います。
わたしにはこの本にある幸せが
薄氷を踏むかのような危ういものであることを感じることができるので、
その美しさ、登場人物の清らかさに涙がでます。
どういうわけかこの登場人物たちを理想の・・・
というように受けとめている感想をみますが、
どうしてそういう感想をもつのか不思議でたまりません。
切羽詰まった不幸の渦中で救いもなく、ただその日一日を一生懸命いきている人間たちばかりではありませんか。救いがないのです。
しかし自暴自棄には決してならず、自分のできることをしようとしている。自分は愛そうとしている。守ろうとしている。そこに奇跡のように不思議な関係が生まれた。
それすらも長い人生からみたらホンの一瞬のこと。でも、彼らは自分たちに起きた奇跡の愛を忘れることなどできないだろう。それなのにそれを人に説明しようとしてもできないだろう。だれも理解できないだろう。
けれども小川さんがこのように本にしてくれたら、理解できる人にはできるだろう。ほんの少しの人かもしれない、けれども端から見たらまったく幸せに見えない人たちに起こった奇跡のような幸せの話が伝わることだろう。それは幸せとはなになのか?
ということのひとつの答えにもなるかもしれない。
わたしにはこの本にある幸せが
薄氷を踏むかのような危ういものであることを感じることができるので、
その美しさ、登場人物の清らかさに涙がでます。
どういうわけかこの登場人物たちを理想の・・・
というように受けとめている感想をみますが、
どうしてそういう感想をもつのか不思議でたまりません。
切羽詰まった不幸の渦中で救いもなく、ただその日一日を一生懸命いきている人間たちばかりではありませんか。救いがないのです。
しかし自暴自棄には決してならず、自分のできることをしようとしている。自分は愛そうとしている。守ろうとしている。そこに奇跡のように不思議な関係が生まれた。
それすらも長い人生からみたらホンの一瞬のこと。でも、彼らは自分たちに起きた奇跡の愛を忘れることなどできないだろう。それなのにそれを人に説明しようとしてもできないだろう。だれも理解できないだろう。
けれども小川さんがこのように本にしてくれたら、理解できる人にはできるだろう。ほんの少しの人かもしれない、けれども端から見たらまったく幸せに見えない人たちに起こった奇跡のような幸せの話が伝わることだろう。それは幸せとはなになのか?
ということのひとつの答えにもなるかもしれない。
629: 名無し 2006/02/09(木) 13:00:27
最後のパーティの日が八木の幻のホームランの日っているのが
話の暗転を予感させる。
阪神ファンの私にとっては博士の話より
その後のタイガースについての記述が悲しくて泣けてきた。
この話が書かれたのは星野監督の時だよね。
そうでないともっと重苦しい結末になっていたか、書く気にもなれなかったと思う。
話の暗転を予感させる。
阪神ファンの私にとっては博士の話より
その後のタイガースについての記述が悲しくて泣けてきた。
この話が書かれたのは星野監督の時だよね。
そうでないともっと重苦しい結末になっていたか、書く気にもなれなかったと思う。
638: 名無し 2006/02/12(日) 19:06:56
>>629
阪神ファンですね~
友人に阪神ファンがいますが、
○○事件だとか○○の呪いだとか、教えてくれますw
北モリオ(?)の本のなかにも、阪神ファンのお婆さんの話がありました。
ある日応援の勢いあまって、入れ歯がはずれてしまった。
ところが、そのとき阪神が逆転勝利。
うれしさあまったそのお婆さんはそれ以後、
阪神の応援のときは入れ歯をはずして応援するようになってしまったという話。
ケンタッキーフライドチキンの呪いの話もあったなーw
阪神ファンですね~
友人に阪神ファンがいますが、
○○事件だとか○○の呪いだとか、教えてくれますw
北モリオ(?)の本のなかにも、阪神ファンのお婆さんの話がありました。
ある日応援の勢いあまって、入れ歯がはずれてしまった。
ところが、そのとき阪神が逆転勝利。
うれしさあまったそのお婆さんはそれ以後、
阪神の応援のときは入れ歯をはずして応援するようになってしまったという話。
ケンタッキーフライドチキンの呪いの話もあったなーw
698: 名無し 2006/03/15(水) 22:31:27
今頃、読み終えました。
素直に良い作品だと思います。
未亡人は「友だち」と言った私に心が動かされたように感じました。
そして、未亡人は本当に私とルートが「友だち」だったと認めたんだと。
素直に良い作品だと思います。
未亡人は「友だち」と言った私に心が動かされたように感じました。
そして、未亡人は本当に私とルートが「友だち」だったと認めたんだと。
761: 名無し 2006/04/08(土) 01:45:49
お取り込み中悪いですが
「博士の~」と「ブラフマン」を読んで彼女の世界に入りました。
大変惹かれました。
次にアマゾンで買って読む作品を悩んでるのですが
みなさん何がお勧めでしょうか?
「博士の~」と「ブラフマン」を読んで彼女の世界に入りました。
大変惹かれました。
次にアマゾンで買って読む作品を悩んでるのですが
みなさん何がお勧めでしょうか?
766: 名無し 2006/04/08(土) 15:06:14
>>761
長編なら密やかな結晶、短編なら薬指の標本とか
長編なら密やかな結晶、短編なら薬指の標本とか
767: 名無し 2006/04/08(土) 16:33:32
薬指がもっとも小川的と思う。
768: 名無し 2006/04/08(土) 19:17:52
成程ー
薬指の標本気になってたんだよね。次はこれにしよ。
あと余白と結晶ね。
よし。図書館に無いからアマゾン注文逝ってきやす。
薬指の標本気になってたんだよね。次はこれにしよ。
あと余白と結晶ね。
よし。図書館に無いからアマゾン注文逝ってきやす。
772: 名無し 2006/05/05(金) 11:15:51
遅れ馳せながら「博士の~」読了。
穏やかでやさしくてちょっと切なくて、雰囲気はいいと思う。
が、そこまで絶賛されるようなもんでもないような…
穏やかでやさしくてちょっと切なくて、雰囲気はいいと思う。
が、そこまで絶賛されるようなもんでもないような…
779: 名無し 2006/06/03(土) 15:37:09
大学のレポートの課題で、
今読み終えました。
実はこれ、俺が生涯で初めて読んだ小説です。
家政婦を解雇された辺りでわくわくしたんだけど、
なんか終わってみれば普通だった。
山というものがなく平和的に幕が降りた。
でも内容はともあれ、
俺にとって記念すべき思い出深い作品となりました。
今読み終えました。
実はこれ、俺が生涯で初めて読んだ小説です。
家政婦を解雇された辺りでわくわくしたんだけど、
なんか終わってみれば普通だった。
山というものがなく平和的に幕が降りた。
でも内容はともあれ、
俺にとって記念すべき思い出深い作品となりました。
781: 名無し 2006/06/16(金) 16:41:47
ブクオフで単行本105円で売ってた。買ってみようかな。
782: 名無し 2006/06/16(金) 16:49:54
>>781
105円で悩みなさんな。
105円で悩みなさんな。
816: 名無し 2006/08/24(木) 19:59:39
831: 名無し 2006/11/19(日) 13:06:31
小川作品では「寡黙な死骸 淫らな弔い」が一番好きだから
勝手に傾向が似てそう、と思った「おとぎ話の忘れ物」注文してみた
このスレでは一度も出てないから特に面白いものじゃないのかな
にしてもホテルアイリスすごい評判悪いなw
逆に読んでみたくなったよ
勝手に傾向が似てそう、と思った「おとぎ話の忘れ物」注文してみた
このスレでは一度も出てないから特に面白いものじゃないのかな
にしてもホテルアイリスすごい評判悪いなw
逆に読んでみたくなったよ
832: 名無し 2006/11/20(月) 05:41:28
ホテルアイリスは博士~の次に読んだから尚更ダメージが
833: 名無し 2006/11/20(月) 20:05:09
838: 名無し 2006/11/25(土) 15:29:09
「薬指の標本」や「寡黙な死骸みだらな弔い」みたいに
ヒンヤリとした文体で残酷なおとぎ話のような作風が好きだから、
「博士~」のあたたかい感じは小川さんらしくないな~と思いながら読みました。
普段、本読まない人だったら”なんじゃこりゃ”って感じでしょうね。
最新作の「ミーナの行進」は、なぜか素直に感動☆あたたかくて優しくて、
ちょっと切ない物語です。
「博士~」がダメだった人にもオススメ
ヒンヤリとした文体で残酷なおとぎ話のような作風が好きだから、
「博士~」のあたたかい感じは小川さんらしくないな~と思いながら読みました。
普段、本読まない人だったら”なんじゃこりゃ”って感じでしょうね。
最新作の「ミーナの行進」は、なぜか素直に感動☆あたたかくて優しくて、
ちょっと切ない物語です。
「博士~」がダメだった人にもオススメ
849: 名無し 2007/02/24(土) 03:42:08
この本、前に買ったが最初の何ページか読んだら、
あまりしっくりこなくて読むのやめてました。今思い出したのですが。
『ミーナの行進』はおもしろいのかな?
あまりしっくりこなくて読むのやめてました。今思い出したのですが。
『ミーナの行進』はおもしろいのかな?
850: 名無し 2007/02/24(土) 19:48:24
ミーナの行進は凄く良かったんだが、そんな俺は博士の~も好きだからなぁ
最初の数ページで判断するなら、ちらっと立ち読みしてみれば?
最初の数ページで判断するなら、ちらっと立ち読みしてみれば?
840: 名無し 2006/12/19(火) 16:59:10
伏線が最後にはどうなるか楽しみにして読むが、
最後まで何も無しパターンが多いな
最後まで何も無しパターンが多いな
852: 名無し 2007/03/01(木) 03:46:46
>>840
伏線の結果をあえて書かないことで、
読者に想像の愉しみを残してくれてるんだと思うよ。
小川作品、そんなに読んでないけど、
この人は自らも想像することに喜びを感じながら書いてるんだろうな
というのが伝わってきて、想像力、妄想力が豊かそうだな。
「博士の~」は数学の面白さを伝えてくれるし、
ほんのりハートウォームなとこも一般受けしたんじゃないかなぁ。
あといくつか読んだのは特に話としてどうこうとかはなく、
こういう雰囲気を受付けない人には退屈だろうと思う。
けどイメージを促すような描写や文章のうまさと、
ほんのりブラックな辺りがわりと好きだ。
がっつりブラックでしっかりオチもついてる「ダイヴィング・プール」は面白かった。
伏線の結果をあえて書かないことで、
読者に想像の愉しみを残してくれてるんだと思うよ。
小川作品、そんなに読んでないけど、
この人は自らも想像することに喜びを感じながら書いてるんだろうな
というのが伝わってきて、想像力、妄想力が豊かそうだな。
「博士の~」は数学の面白さを伝えてくれるし、
ほんのりハートウォームなとこも一般受けしたんじゃないかなぁ。
あといくつか読んだのは特に話としてどうこうとかはなく、
こういう雰囲気を受付けない人には退屈だろうと思う。
けどイメージを促すような描写や文章のうまさと、
ほんのりブラックな辺りがわりと好きだ。
がっつりブラックでしっかりオチもついてる「ダイヴィング・プール」は面白かった。
885: 名無し 2007/08/30(木) 02:13:35
小説としてはおもしろくなかったけど、
岡山市民なんでモデルとなった場所を推理しながら読んでた。
野球場は県営球場で、
博士の入院した施設は児島湾のそば、
ルートの大学は岡山大学教育学部。
ルートの父親は岡大か理大で、三菱自動車の社員かなw
博士の兄が繊維工場を経営してたって設定は、
小川洋子さんが倉敷で暮らしてた頃の経験からだと思った。
阪神の試合がほとんどラジオでしか登場しないのは、
岡山では巨人戦しか放送されないから、とってもリアルだった。
岡山市民なんでモデルとなった場所を推理しながら読んでた。
野球場は県営球場で、
博士の入院した施設は児島湾のそば、
ルートの大学は岡山大学教育学部。
ルートの父親は岡大か理大で、三菱自動車の社員かなw
博士の兄が繊維工場を経営してたって設定は、
小川洋子さんが倉敷で暮らしてた頃の経験からだと思った。
阪神の試合がほとんどラジオでしか登場しないのは、
岡山では巨人戦しか放送されないから、とってもリアルだった。
897: 名無し 2008/02/22(金) 19:22:25
>>885
笑わせてもらいました。おもしろい。
ルートの大学は岡山大学教育学部もあるが理学部もあるかも
野球場も県営球場もあるがマスカット球場もある
博士の家が岡山にあったのかくらしきにあったのか?
博士のいる施設に行くためにバスに乗る、夏のカンから照りのバス亭も
いかにもありそう。
笑わせてもらいました。おもしろい。
ルートの大学は岡山大学教育学部もあるが理学部もあるかも
野球場も県営球場もあるがマスカット球場もある
博士の家が岡山にあったのかくらしきにあったのか?
博士のいる施設に行くためにバスに乗る、夏のカンから照りのバス亭も
いかにもありそう。
900: 名無し 2008/03/09(日) 20:50:16
あけぼの家政婦紹介組合は、瀬戸内海に面した小さな町にあるというから
児島とか倉敷方面かな?
児島とか倉敷方面かな?
892: 名無し 2007/10/09(火) 00:00:50
ここまで誰も「エルデシュの伝記のパクリ」と指摘しないところが
いちおう最後の参考文献には載ってるけど
この本半分くらい伝記そのまんま
いちおう最後の参考文献には載ってるけど
この本半分くらい伝記そのまんま
893: 名無し 2007/10/09(火) 00:38:23
>>892
数学好きの批評に耐える小説ではないことは指摘するまでもなく明確だからね。
阪神ファン向けの小説だな。
数学好きの批評に耐える小説ではないことは指摘するまでもなく明確だからね。
阪神ファン向けの小説だな。
894: 名無し 2007/10/29(月) 05:39:55
球場に入って、スタンドに出たところの描写が感動的だった。
後「亀山」と叫んでいる男のところとか。
後「亀山」と叫んでいる男のところとか。
895: 名無し 2007/10/31(水) 18:47:08
これの映画が良かった。
俳優の演技が光っていた。
だから、本の内容もこんな感じかと思っていた。
でも寂しい内容だとわかった。
俳優の演技が光っていた。
だから、本の内容もこんな感じかと思っていた。
でも寂しい内容だとわかった。
896: 名無し 2007/10/31(水) 19:54:50
>>895
映画での冒頭、吉岡秀隆の中学教師役から先ず映えていたな。
映画での冒頭、吉岡秀隆の中学教師役から先ず映えていたな。
903: 名無し 2008/03/10(月) 15:25:19
わたしはこの小説大好きです。
優しい作品だけど小川さん特有のひんやり感がいい仕事してます。
ってイミフ?
優しい作品だけど小川さん特有のひんやり感がいい仕事してます。
ってイミフ?
905: 名無し 2008/03/12(水) 19:53:12
>>903
そうですねw、ひんやり感がいい仕事してますねw
書き方によれば感動ストーリーになるところをひんやり感が抑制している。
そこがいいですね。
そうですねw、ひんやり感がいい仕事してますねw
書き方によれば感動ストーリーになるところをひんやり感が抑制している。
そこがいいですね。
899: 名無し 2008/03/09(日) 03:22:51
逆に博士~は冷徹な話だと思ったわ。
喜ばせようとしたのに、博士の行動(ケーキを壊す)によって、
自身を精神的に追いやってしまったのかなって解釈してたから、
博士の相手を思いやる気持ちすら、悲しみに還元されていく展開に
ああそんなささやかな優しささえ、報われる結末にはしないんだなって。
喜ばせようとしたのに、博士の行動(ケーキを壊す)によって、
自身を精神的に追いやってしまったのかなって解釈してたから、
博士の相手を思いやる気持ちすら、悲しみに還元されていく展開に
ああそんなささやかな優しささえ、報われる結末にはしないんだなって。
902: 名無し 2008/03/09(日) 21:21:26
>>899
>悲しみに還元されていく展開?
あの場面はをそうとっては読みが足りないと思う。
確かに博士の病気は進んでしまった。
博士の記憶は80分ももたなくなってしまった。
それは悲しいことだが、それは必ずいつか来ることだ。
しかし、あなたは気がつかなかっただろうか?
施設にはいってからの博士と義姉は一緒にいたということに。
それまで、家政婦とルートが来るまでは、
義姉は博士の世話を家政婦まかせにしていた。
これは博士と義姉との関係が壊れていたことを意味すると思う。
四六時中一緒にいることができなくなっていた。
しかし施設に入る段階では、博士と義姉の関係は回復している!!
「施設にお世話に伺いましょうか?」
という家政婦に対して、
義姉は
「私がおります。(だからあなたはけっこうです)」と答えている。
そのあとのルートと家政婦が博士と義姉のいる施設にお見舞いにいく場面
は瀬戸内の陽光にあふれている。それは義姉の幸せもまた反映している。
もうだめだと思った。なにもかにもうまくいかなくなってしまった。
絶望ををなぐさめるにはあきらめしかないような日々。
それなのに、それを覆すような幸せが来た、最後の最後に。
博士と義姉の幸せに家政婦とルートもまたうれしく寄り添い、
著者もまたそっとやさしく触れている。
>悲しみに還元されていく展開?
あの場面はをそうとっては読みが足りないと思う。
確かに博士の病気は進んでしまった。
博士の記憶は80分ももたなくなってしまった。
それは悲しいことだが、それは必ずいつか来ることだ。
しかし、あなたは気がつかなかっただろうか?
施設にはいってからの博士と義姉は一緒にいたということに。
それまで、家政婦とルートが来るまでは、
義姉は博士の世話を家政婦まかせにしていた。
これは博士と義姉との関係が壊れていたことを意味すると思う。
四六時中一緒にいることができなくなっていた。
しかし施設に入る段階では、博士と義姉の関係は回復している!!
「施設にお世話に伺いましょうか?」
という家政婦に対して、
義姉は
「私がおります。(だからあなたはけっこうです)」と答えている。
そのあとのルートと家政婦が博士と義姉のいる施設にお見舞いにいく場面
は瀬戸内の陽光にあふれている。それは義姉の幸せもまた反映している。
もうだめだと思った。なにもかにもうまくいかなくなってしまった。
絶望ををなぐさめるにはあきらめしかないような日々。
それなのに、それを覆すような幸せが来た、最後の最後に。
博士と義姉の幸せに家政婦とルートもまたうれしく寄り添い、
著者もまたそっとやさしく触れている。
909: 名無し 2008/03/13(木) 03:45:06
>>902
いや、読みが足りないとかじゃなくて、解釈の違いだと思う。
呆けた後、姉と一緒にいるって指摘を受けても、
やっぱり自分の持った悲しい印象は変わらないし、むしろ
>>「私がおります。(だからあなたはけっこうです)」の
私がおりますより、だからあなたは結構ですの方が大きな意味があると思う。
いや、読みが足りないとかじゃなくて、解釈の違いだと思う。
呆けた後、姉と一緒にいるって指摘を受けても、
やっぱり自分の持った悲しい印象は変わらないし、むしろ
>>「私がおります。(だからあなたはけっこうです)」の
私がおりますより、だからあなたは結構ですの方が大きな意味があると思う。
910: 名無し 2008/03/14(金) 11:14:27
>>909
義姉の意味に気づいていないのでは?
義姉は博士にとっていわば数学の女神様。永遠にあこがれつづける存在。
家政婦とルートは、本箱にかくしてあったクッキーの缶の中身を見たことから
義姉と博士の関係を察している。そして尊敬する博士のあこがれの女性である
人に対して敬意の念を心の根底に持っている。
そして二人がうまくいっていないのも感じていた。
義姉の「私がおります」という発言は家政婦にとって驚きだっただろうが、
それは不愉快なものではなかったと思うよ。
それら登場人物たちのデリケートな思いを著者はそっと扱っている。
断定や思い込みをさけ、やさしく細やかにトーンを落として描いている。
そこからなにを感じるかは自由だが、
老いた人たちに訪れた幸せを見落としてはもったいないと思う。
それは私たちにも訪れる小さな慎み深い恥ずかしがり屋の幸せに気づく
ことにも通じていると思うから。
義姉の意味に気づいていないのでは?
義姉は博士にとっていわば数学の女神様。永遠にあこがれつづける存在。
家政婦とルートは、本箱にかくしてあったクッキーの缶の中身を見たことから
義姉と博士の関係を察している。そして尊敬する博士のあこがれの女性である
人に対して敬意の念を心の根底に持っている。
そして二人がうまくいっていないのも感じていた。
義姉の「私がおります」という発言は家政婦にとって驚きだっただろうが、
それは不愉快なものではなかったと思うよ。
それら登場人物たちのデリケートな思いを著者はそっと扱っている。
断定や思い込みをさけ、やさしく細やかにトーンを落として描いている。
そこからなにを感じるかは自由だが、
老いた人たちに訪れた幸せを見落としてはもったいないと思う。
それは私たちにも訪れる小さな慎み深い恥ずかしがり屋の幸せに気づく
ことにも通じていると思うから。
912: 名無し 2008/03/14(金) 20:23:01
どう感じるかは100%個人のものという前提で口をはさみます。
>それは不愉快なものではなかったと思うよ
私も上記と同じような感想を持ちました。
博士への尊敬と感謝を色濃く感じたせいでしょうか。
思い返してみるとほんとうに複雑な愛情ですね。
>それは不愉快なものではなかったと思うよ
私も上記と同じような感想を持ちました。
博士への尊敬と感謝を色濃く感じたせいでしょうか。
思い返してみるとほんとうに複雑な愛情ですね。
919: 名無し 2008/03/21(金) 17:41:41
そうですね。この話は家政婦の語りでできているので、
彼女が知る限りの事実は事実として書いてありますよね。
クッキーの缶のなかにあった
「数学の論文」「野球のカード」「写真とそこに書かれていた文句」
この3つは博士の心のなかにある大切なもの、ってわざわざ言うまでもない、
「彼女は」それを大切に思ったのですよね。
家政婦はニンジン嫌いの博士になんとかニンジンを食べさせようとしたり、
歯磨きさせたり、医者につれていったり、
なんだか年齢は娘のようなのだけど、博士のお母さんみたいですね。
「君が料理しているところを見るのが好きなんだ」と博士が言ったとき、
家政婦は意味わかんなかったようだけど、想像してみると
博士はおかあさんを想像していたのかもしれないです。
博士の兄と博士とはちょうど一回り年齢が違うということは、
ちょうど博士が生まれる前の兄と母親の暮らしを見るような気がしていたのかも
・・想像にすぎませんが。
彼女が知る限りの事実は事実として書いてありますよね。
クッキーの缶のなかにあった
「数学の論文」「野球のカード」「写真とそこに書かれていた文句」
この3つは博士の心のなかにある大切なもの、ってわざわざ言うまでもない、
「彼女は」それを大切に思ったのですよね。
家政婦はニンジン嫌いの博士になんとかニンジンを食べさせようとしたり、
歯磨きさせたり、医者につれていったり、
なんだか年齢は娘のようなのだけど、博士のお母さんみたいですね。
「君が料理しているところを見るのが好きなんだ」と博士が言ったとき、
家政婦は意味わかんなかったようだけど、想像してみると
博士はおかあさんを想像していたのかもしれないです。
博士の兄と博士とはちょうど一回り年齢が違うということは、
ちょうど博士が生まれる前の兄と母親の暮らしを見るような気がしていたのかも
・・想像にすぎませんが。
925: 名無し 2008/05/23(金) 23:25:26
ところでこの作品にでてくる、
言葉を逆から言えるってのはそんなに特異な能力なの?
オレは人名や俳句くらいの長さなら
耳で聞いた言葉を全然普通に逆転できるんだが、
誰でも当然できるものだと思ってた。
家族や友人の前で披露したら、腰を抜かさんばかりに驚かれて、
オレの方が驚いてるんだが。
ふつう、5文字程度なら誰も間違えないよね?
言葉を逆から言えるってのはそんなに特異な能力なの?
オレは人名や俳句くらいの長さなら
耳で聞いた言葉を全然普通に逆転できるんだが、
誰でも当然できるものだと思ってた。
家族や友人の前で披露したら、腰を抜かさんばかりに驚かれて、
オレの方が驚いてるんだが。
ふつう、5文字程度なら誰も間違えないよね?
927: 名無し 2008/06/01(日) 17:49:30
>>925
そんなおばちゃんがテレビに出てるのを見たことがある。
お前も出れるんじゃね?
そんなおばちゃんがテレビに出てるのを見たことがある。
お前も出れるんじゃね?
939: 名無し 2009/01/31(土) 15:54:15
>>925
もしかして左利き?
私も左利きなんだけど、昔から言葉の逆回転や鏡文字とか得意だった。
もしかして左利き?
私も左利きなんだけど、昔から言葉の逆回転や鏡文字とか得意だった。
944: 名無し 2009/02/11(水) 12:11:09
>>939
たしかに左利きだわ、おれ。
小3のときにメチャメチャ厳しい先生に矯正されて、
字と食事は右を使うようになった。
正直その先生には感謝してるけど、今そんなことしたら、
人権問題とか騒がれるんだろうな。
ところで、「博士の愛した数式」くらいの長さなら逆転OK?
たしかに左利きだわ、おれ。
小3のときにメチャメチャ厳しい先生に矯正されて、
字と食事は右を使うようになった。
正直その先生には感謝してるけど、今そんなことしたら、
人権問題とか騒がれるんだろうな。
ところで、「博士の愛した数式」くらいの長さなら逆転OK?
971: 名無し 2009/10/30(金) 01:00:08
「ホテルアイリス」も「博士の愛した数式」も主人公が母親に対する
反発で自分の身を切り刻むみたいな抑うつされた感情がぞっとするくらい
うまく書かれていると思うな。
前者はそこで物語が終わり、後者はそこから物語が始まっている。
この作家さんは筆が勝手に動くみたいなことをよく言っておられるけれど、
本当に抑うつされた誰かが
この作家さんに自分の物語を語っているのではないか
と思われるぐらいリアルな感情が美しく書かれている。
反発で自分の身を切り刻むみたいな抑うつされた感情がぞっとするくらい
うまく書かれていると思うな。
前者はそこで物語が終わり、後者はそこから物語が始まっている。
この作家さんは筆が勝手に動くみたいなことをよく言っておられるけれど、
本当に抑うつされた誰かが
この作家さんに自分の物語を語っているのではないか
と思われるぐらいリアルな感情が美しく書かれている。
972: 名無し 2009/10/30(金) 23:35:42
うんうん。
小川さんは登場人物の声や心に耳を澄まし、
それを繊細に綴っている人だなって思う。
俺は初期の作品が好きだな。
『完璧な病室』とか『ダイヴィング・プール』とか。
小川さんは登場人物の声や心に耳を澄まし、
それを繊細に綴っている人だなって思う。
俺は初期の作品が好きだな。
『完璧な病室』とか『ダイヴィング・プール』とか。
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普通は無理
管理人:歴史好き
が
しました
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